銀座に行くと、いつも銀座和光ホール入口で展覧会の案内を見て興味があるものは必ず観ています。今回は、「高麗屋三代襲名記念展」とのこと。

三代の写真が目に留まり、心躍らせて6階のホールへ行きました。

2018年1月、2月に松本幸四郎家(屋号 高麗屋)の親子、孫の三代が同時に襲名されるとのこと。二世代に渡り三代揃って同時に襲名される事は、歌舞伎界において初めての慶事だそうです。

今回はそれを記念して高麗屋の歩みやゆかりの品々や舞台衣装など観劇では見ることができない貴重ものを見る事が出来ました。

私が日本武道館の月刊誌の挿絵を描かせて頂いた「勧進帳」の弁慶の衣装が間近で見ることができ、感動しました。

目の前で見ると本当に煌びやかで重みがあり、役者さんはこんな重厚感ある衣装で演じているのだ、と改めて歌舞伎の凄さを実感しました。

そして、歌舞伎界の方と日本画家との繋がりも感じました。昭和には、鏑木清方さんが幸四郎さんの演じる姿を色紙に描いています。平成には千住博さんも扇面の絵を贈られています。小品ですが、心のこもった逸品でした。

最後にそれぞれの「押隈」にサインをしたコーナーは撮影OK出した。とても素敵でしたのでお披露目します。

二代目松本白鸚を襲名する松本幸四郎さん。

十代目松本幸四郎を襲名する市川染五郎さん。

八代目染五郎を襲名する松本金太郎さん。

それぞれの想いが伝わり、深く心に刻まれました。

最後に染五郎さんが隈取で使っている赤は、日本画の顔料だそうです。私もよく買いにいく老舗の日本画材屋さんで伺いました。ご本人が買いにいらっしゃるそうです。きっとその赤に深いこだわりがあるのでしょうね。その色も引き継がれていくのかな、この押隈の赤もその色では‥と思いながら、歌舞伎と日本画の繋がりを改めて深く想う、とてもいい時間になりました。

来年の新春の襲名披露公演、是非観に行きます。今からとても楽しみです(^_^)